どうもこんばんは。
床屋のおやじさんです。
先日、還暦過ぎの銀渋なお客さんがいらしたとき。
『Ella and Louis』という、とっても素敵なレコードを流していたのです。
そしたら、そのお客さんがですね。
「学生時代、行きつけの中古レコード屋のおやじさんに、このアルバムを薦められてね。
それで聴いたんだけど『A Foggy Day』(←アルバム収録曲の曲名)にヤラレてさ。
音楽の聴き方が変わったんだよね……」
と仰いまして。
僕は「やっぱり人生においてそういうオッサンって必要ですよね〜!」と膝を叩きまくったのでした。
僕もね。
そういうオッサンにならなきゃいかんなとあらためて感じ入った次第です。
正直、ちょっとだけ、あくまでほんのちょっとだけ遠慮してました。
かといって、空気も読まずガッシガシ行く気はさらさらないですが、ちょっとだけ、あくまでほんのちょっとだけ図々しくなろうかと。
そのお客さんにとって、きっとステキな影響を与えてくれるであろう音楽、映画、本、ドラマ、舞台、人間……エトセトラ。
そんなもんをドシドシ薦められる床屋のおやじさんになりたいと思います。
多少ウザくてもご勘弁。
これじゃないって思われてもご愛嬌。
そういえば、変な床屋のオッサンがいたよな〜
元気かなぁ
いや、さすがに死んだだろ
案外しぶとくまだ仕事してたりして……
まだ、あの店の外壁はブルーグレーなのかな
十年ごとに塗り替えるって言ってたけど、今どんな色になってるんかな……
いつも、店の中をうろちょろしてたあの子
あの息子さんは、どんな風に成長したんかな
あんな環境で、どんな人間になっていったんだろうな……
いろんな音楽教えてくれたな
いろんな映画薦めてくれたな
店の中には、面白そうな本がいっぱいあったな
あのオッサン、ある意味変態だったよな……
そういえば、オレの大好きなあのレコード
あれも、オッサンに薦められて聴いたんだっけか……
正直、鬱陶しいときもあったけど
正直、これじゃないんだよな〜って髪にされたこともあったけど……笑
でもまぁ、あの店があって良かったな
でもまぁ、あのオッサンと出逢えて良かったな
名前忘れたけど……笑
サウイウミセニ ワタシハシタイ
サウイウモノ二 ワタシハナリタイ