そのドアをノックしろ

こないだの猛烈台風に倒されてしまった裏庭のオリーブを造園家さんがチチンプイプイと立て直してくれました。

 

 

正直、私は「もうダメだ。どうやって処理すべきだろうか」と後ろ向きなことばかりを考えていたのですが、妻さんは違いました。
倒れた直後から、どうやったら復活させられるかなと考え調べ検索していたのです。

 

 

あんなに見事に倒れているのにまさか……
と思いきや、オリーブの根元を見て驚きました。
太い根が繋がっていているし、葉っぱもまだまだ枯れる気配がない。
私は妻さんに心底敬服するとともに、初っぱなから諦めていた自分を恥じました。

 

 

そして見事立ち直ったわけですが、一番太いところは折れてしまっているらしく、あとは樹の生命力次第とのこと。
竹で補強もしてくれたので、これでもうちょっとした暴風ぐらいじゃ倒れないことでしょう。

 

 

なんだかね。
今回のこの一件には学ぶことがたくさんありました。
やはりまだまだ私は未熟であります。

 

 

先日、ぼんやりテレビを眺めていましたら、とある俳優さんが「映画にこだわっていたはずなのに最近よくドラマで見るけど、あれってどういう心境の変化なの?」と質問されてまして。

 

 

その俳優さんは、尊敬する監督さんに「自分のこだわりなんか捨てて、来たもの全部やってみなさい」と言われ「意識が変わってなんでもやるようになった、結局自分が苦手なもの自信のないものを排除していただけだったんだなと気づけたかな……」と応えてました。

 

 

その応えに対して「そうすることによって良いことと悪いことはありましたか?」と訊かれると

 

 

「悪いことはないけど……傷つことは多いかな」

 

 

と返してて、「こりゃスゴイや!」と私は感心したのでした。

 

 

傷つくって、何より一番悪いことのような気がするのですが、それを悪いことにカテゴライズしないって、それってとても強いな〜と。
ようはあれなんですかね。
物事を違った角度で見てみると、ものすごく重荷に感じていたようなことも「あれ?大したことじゃないんじゃね?」となるみたいなのと一緒なんですかね。
違いますか?
すみません。

 

 

この話、前述のオリーブの話と繋がってないようで見事に私の中で繋がっている話なのです。

 

 

それでは股旅。

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