今、私の中でもうかれこれ通算428回目ぐらいの FISHMANS ブームが到来しているのです。
この定期的にやってくる心地好い波に気ままにライドオンするわけです。
もう二十年も前に奏でられた音の何が私をこんなにもくすぐるのだろうか。
その答えを求めたこともないが、多分きっとそんな答えはないのだろ
う……
だなんて甚だ面倒くさく気持ち悪いことをぼんやり考えてしまうのもFISHMANSの音楽がもたらす効能。
このブーム。
二十年間ずっと何度も繰り返しているのだから、これからもずっと何度も繰り返すことだろう。
先日来てくださった五十路後半のお客さんが「これからどんどん枯れていきたいんだよ……」と言ってました。
おしゃべりで元気はつらつではなく、静かにそっと佇んでいるようなそんな爺さんになりたいそうなのだ。
この願い。
私もちょっと共感させてもらったのですが、そうなるためにはじゃあどうすればいいかと言うと、そこに明確な答えが見当たりません。
なので、せめて道標だけでもと思うとそこで必要なのは自習ではないかと。
いい音楽を聴いて、いい映画を観て、いい本を読んで……
誰に指示されるわけでも、支持されるわけでもなく、はたから見たらひょっとしたら怠惰な時を過ごしているかのように自習したいものです。
はい、これからは自習の時間!
と言われ、そこ自習する何かがあることをひょっとしたら教養と言うのかもしれませんね。
なんつって。
こんなことをぼんやり考えているときにジャストフィットスムーズインするのが FISHMANS の音楽なのです。
さてと。
『空中キャンプ』でも聴きますか。
もちろんレコードで。
股旅。