「お父さんが好きな色はオリーブドラブだよね」
息子が唐突にそう言ったのでした。
オリーブドラブ、それは色の名前である。
第二次世界大戦からベトナム戦争時期まで、アメリカ軍の戦闘服および車両の標準塗装色として使用されていたので、皆さんも戦争映画などで観たことがあるでしょう。
うむ。
確かに嫌いな色ではないが、好きな色は?と訊かれて直様「オリーブドラブ!」と即答する人は激レアだろう。
私も、いの一番に出てくる色ではない。
何をどうして息子はそう思い至ったのであろうか。
謎だな。
で、このオリーブドラブ。
私はつい最近まで「オリーブ・ド・ラブ(Olive De Love)」って印象でこの色名を捉えていたことを白状しよう。
愛のオリーブ……的な?
そんな色名だから、なんだかロマンチックだな〜
だなんて夢想していたポンコツボケナスな私です。
だから実は「オリーブ ドラブ(Olive Drab)」 なのだと知ったときは驚愕した。
と同時に恥ずかしさで胸がいっぱいになった。
頭の中で「オリーブ・ド・ラブ(Olive De Love)」だったものが「オリーブ ドラブ(Olive Drab)」 に変換されて行くのが気持ち良い。
なんなのだろうか、この感情は。
で、この「ドラブ(Drab)」だ。
ドラブとは、あまりかぐわしくないって意味合いらしい。
面白くなく、無関心、陰気、不快、輝きや明るさや色彩に掛けていることを表す言葉で、これが色の形容となると「ドラブなオリーブ」ってことで、鈍いモノトーンの茶褐色になるのだそうだ。
なんだかちょっとグッと来てしまったのは何故だろう何故かしら。
ドゥードゥリン・ドラブ (Doodlin’ Drab)
なんかいい。
響きもいい。
このドラブ。
いつか何かを作るときのヒントにしようと思います。
では股旅。