二十年間、苦楽を共にしたタオルスチーマーとバイバイした。
さすがにもうダメかなと思ったのは数ヶ月前。
だましだまし使いながら、ネットで同じ物を探したのだが見つけられなかった。
色もデザインも気に入っていたのだが、やはり二十年前の製品だからだろうね。
トホホと途方に暮れる中、私の悩みを聞いてくれた同業者の友人から有り難きお言葉を頂戴した。
「違うタイプのだけど、ほとんど使ってないのが倉庫にあるからいる?」
「マジっすか!」
彼が営む店的に、もうちょい大きめのが良かったらしく、今後使うこともなさそうだから……とのことで破格の値段で譲ってもらった。
これがまたシンプルでイカつくて、私好みにジャストフィットだったのだからベリーラッキーである。
一昨日届いて、昨日設置して試運転して、さっきバシッとステッカーを貼った。
先代とは二十年の付き合い。
コイツとは何年付き合えるかしらん。
ボロボロになっていた先代は写真に撮らず、事業用廃棄物として引き取ってもらった。
よく働いてくれたな。ありがとう。
ハサミとかカット椅子に隠れた地味な存在かもだけど、タオルスチーマーは我々理髪師にとってはとても大切な相棒なのである。
なんだかちょっとしみじみしちゃうが、早く新型の実力を見てみたいってのも本音である。
別れと出逢いをくり返し時代はまわるね。
股旅。