ちょっとの変化が己を活かす

私は人様の髪を切り、その散髪料を糧にするという仕事を生業にしている。

仕事用シューズを替えた。
この十数年、取っ替え引っ替え愛用し続けていまadidas campus からPRO-Keds へと華麗にチェンジ。
たまにはこういう変化もいいよねーと一人ほくそ笑んでいる。

二十数年前、何足かPRO-Keds を使った。
デザインがシンプルで履き心地良し。
色のバランスもフィルソグー。
何しろその安さが魅力だった。

ふと私のスマートフォンのタイムラインにPRO-Keds の広告が表示されるようになり、変わらぬデザインと色合いに「いいね〜!」と心が湧き立ち、ポチッとクリックして愕然とした。
あの安さが魅力だったPRO-Keds が2倍くらいの値段になっていたのだ。

こりゃ迂闊に手を出せないぜと世の中の節操の無い価格高騰にツバを吐きかけて……飲み込んだ。
あゝ無情である。
ジャンバルジャン。

と落ち込んでいたら、何気なく立ち寄ったリサイクルショップに未使用のPRO-Kedsがあったのだから世界は奇蹟に満ちている。
しかも、二十数年前の価格より安いと来たもんだ。
カラーも良い。

ってことで一瞬の迷いもなくゲットした。
履き心地も相変わらず良し。
履いてる感じも良し。
これがあれか。
エモいってやつなんだな。
古語で言えば「いとをかし」ってヤツだな、きっと。

さりげない変化が己を活かす瞬間があるよな〜とあらためて嘆息したのであった。

さて、キリンジでも流して開店だ。

股旅。

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