映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: リミックス』のオープニングで ELO の “Mr. Blue Sky ” が流れ出したのには震えた。
僕はこの曲が大好きだったのだが、恥ずかしながら信じられないことにその曲名も歌っているのが誰なのかも知らないまま、ずっとずっと好きだったのだ。
変な例えになるが、毎日のように通っている道なのに「あれ?こんな家あったっけ?」と感じるような、そんな何故か何故だか認識されぬまま、でもちゃんとそこにある感じというか、ともかくそんな曲だったのだ。
この出会いを切っ掛けに、めでたくも曲名とアーティスト名を認識することとなったのだが、この時代、こんなに音楽好きを気取っていやがるようなスカした自分が、好きなくせに放っておいたっつー降って湧いたミラクルに、ちょっとだけ嬉しくなっている。
それにしても、どんだけイイ曲なんだろうか。
このキラキラ感 & ワクワク感。
なかなか得難い心の揺さぶられ具合だ。
ああ、気持ちイイ。
最近、気持ちイイ揺さぶられ感をもたらしてくれる音楽が他にも幾つかある。
Gregory Alan Isakov、Angus & Julia Stone、Sixto Diaz Rodriguez。
この御三方には、心震わされまくっている。
Sixto Diaz Rodriguez の名曲「Sugar Man」は、故ヒース・レジャーが出演した映画『キャンディ』の劇中で流れた瞬間、僕の脳髄から前立腺までパルスが走り抜けたのを覚えている。
興奮冷めやらぬまま、検索しまくってどうにか Sixto Diaz Rodriguez って人が歌っている「Sugar Man」って曲なのだというところまでは辿り着いたのだが、時折思い出してはYouTubeで聴いたりはしていたのだが、それ以上掘り下げることなく今に至っていた。
それが、急に目の前にドドーンと現れるから面白い。
これも、AI ちゃんの仕業である。
「こんな曲好きなんだったら、こんなのも好きなんじゃないか?どうだい?好きだろ?」
って感じで、次々と教えてくれるもんだから、全くもうキリがない。
そうして巡り巡って Sixto Diaz Rodriguez に辿り着いたのだから驚きである。
全てが繋がっているのだな……と感じた。
そして、自分の音の好み、自分の音楽の聴き方、音楽との向き合い方、それら全てがちゃんと繋がっていたのだ。
これはちょっとした自信になる。
己の中に、どこかにきちんとした筋道があるってことを証明してくれたような、そんな気がするのである。
Gregory Alan Isakovも、Angus & Julia Stoneも、教えてくれたのは AI ちゃんだった。
いやはやしかし、恐るべしなのは人工知能。
手のひらで踊らされいる感満載ではあるが、それはなかなか気持ちイイ。
でも、もう踊らないよ。
DOODLIN’ BARBER SHOP 店主 高崎 哲平