今朝。
クリーンセンターへ五年間息子が愛用したベビーカーを持って行った。
いつもならスッキリするところなのだが、今回はなんだかしんみりとセンチメンタル。
ベビーカーには想像以上に思い出が詰まっていたようだ。
息子に「捨てる?」と相談しても、確実に「イヤだ!」と返ってくるのがわかっていたので、息子が幼稚園に行っているうちにそっと持って行った。
多分、こっちから言わない限り、当分の間は息子は気がつかないだろう。
有ることが当たり前になっているから、そこに有るかどうかを確認をすることはない。
案外そういうものが大切だったりするのかなぁ……
などとぼんやり考えてみた。
先月末の息子の五歳の誕生日の贈り物だと三木先輩(先月末に劇的に閉店をしたホーボーズ店主)がくれた『危険生物図鑑』が信じられないぐらいに面白く、息子以上に親父が読み耽っている。
とりわけ毒キノコの恐ろしさには瞠目した。
自分的には毒キノコ最強最恐最凶説を唱えたいぐらいである。
例を挙げるとドクツルタケ。
これが凄まじい。
だってこんなことが書いてあるのだ。
“身近な環境でよく見かけます。
味はよいのですが、一本でヒトが死ぬほどの猛毒をもち「殺しの天使」とよばれます。
日本で最も多く死亡事故の原因となるキノコです。
食後数時間ではき気、下痢に至り、約一週間後に肝臓などの内臓が破壊され死亡する……”
ドクササコの “食べた四、五日後に手足の先が赤くはれ、焼火ばしをさすような痛みが一ヶ月以上続く……” ってのも背筋が凍った。
一体あいつらは何のためにこんな猛毒を有しているのだろうか。
そこまでしなくてもいいじゃないかと心底思う。
しかも、味がいいってのがいやらしい。
毒キノコ、ヤバ過ぎる。
蚊にも驚かされた。
息子は蚊に刺されても、すぐには症状は出ず翌日になってはれて来る。
来月四十七歳になるオッサンである私は、刺されてすぐに痒くなる。
でも、ほんの小一時間で何事もなかったように治まる。
子供の頃は掻きむしっていたのにな〜と不思議だったのだが、これらについても全てその理由が書かれていた。
どうやら爺さんになる頃には、蚊に刺されても全く反応が出なくなるそうだ。
何だかもう嬉しいやら寂しいやらである。
オッサンになってから、魚の骨が喉に刺さることもなくなったし、ご飯を勢いよく食べると喉に詰まって、水でグビグビ流し込むってこともしなくなったのだが、これにもちゃんと理由があるのだろう。
知りたい人は図鑑を是非手にとって欲しい。
図鑑はいろいろとこの年齢までスルーしてきた疑問を解く鍵を教えてくれる。
学びの喜びも教えてくれる。
昆虫、恐竜、危険生物と来たから、次は人体、宇宙、地球図鑑あたりを攻め込みたいところだ。
余談ではあるが、くるり のセカンドアルバム「図鑑」は傑作である。
余談ついでだが、デンゼル・ワシントン主演の映画『フェンス』の中でのデンゼル演じるトロイの服装が格好いい。
舞台は1950年代。
この時代のワークウェアの雰囲気を持った服を作っているブランドはあるのだろうか?
チノパン、ワークキャップは手に入りそうだが、ワークシャツで「これだ!」って思えるものはなかなか見つからなさそうだな。
これから私が迎える五十代、六十代の服装はこの路線で行きたいので、いろいろと探してみるとしよう。
『フェンス』を観ていた私に「こんな服がいいんじゃない?」と言ってくれたのは何を隠そう妻さんだ。
つい先日は、サイクリング&自動車運転用にとサングラスを探していた私に「こんなのどう?」とナイスなサングラスを教えてくれたのも妻さんである。
身につけるもの全般、妻のいうことを聞いておけば、まず間違いなし。
これは四十路半ばにして私が至った真理である。
店に関しては「いろいろと置き過ぎだ」と注意されているが。
DOODLIN’ BARBER SHOP 店主 高崎哲平